賭けるのか、諦めるのか

今日は泣いてもいないのに、自然と泣きじゃっくりが出てきた。
昨日泣いたためか。
顔は笑って、心で泣いてってやつか。

受傷後初めてスポーツクラブに行った。
傷だらけの体で水着になるのは恥ずかしいが、会費もったいないし。
水慣れってこともしとかないと。
肩を回せないんで、スカーリングをしてみた。当然痛いが、仕事より断然マシ。なるたけ痛くない角度で水を捕らえる感覚を。
5分したあと、激痛が走る。
やっぱりこれも、肩には悪い。

ならばと、ブレスなしの気をつけキックを15mのフリーコースでしてみた。
ブレスなしにするのは、心肺に負荷をかけるためだ。
トライアスロンでのスイムはキックに頼らないが、それでも少ないキックを効率よく打てれば、バランスアップと推進力に繋がらないか。
それに大腿を使うため、こちらも心肺強化に繋がる。
ってウンチク言うけど、これしか出来ないから。
あと、左手のみのスカーリングと片手スイムを少々してみた。これは少し右肩にひびいた。

ローリングは肩を使うため、15mすんだら一旦立って左右交互に気をつけキックを繰り返した。
そうすると横目に他のスイマーの気持ちよさそうに泳ぐ姿が目に入る。
私も腕で水を掻きたーい。

私はスイムは下手くそだが、泳ぐことは好きだ。
イルカのように、人魚のようになった気分で水に身を任せ楽しむ。
腕が回せないスイマーなんて、翼をもぎ取られた鳥と同じ。
こんな状態では、とても皆生の3kmを泳ぎきれるとは思えない。

皆生の参加費は36000円。これにホテル代他の遠征費が加算される。
期限は今月18日。
出場出来るか出来ないか分からないものに対して、支払い出来るほど私に金銭的余裕はない。
そんなことなら、子どもが喜ぶことに使ったほうがいい。

第一、私にそんなことをする資格があるのか。
一体全体、そんな価値がある人間なのか。
何様のつもりか。

だけど一握りの夢と、一抹の希望を諦めきれない。

逃げているわけでも、諦めているわけでもないことを分かってほしい。

そして毎日を懸命に生きていることを、認めてほしい。