愛の戦士キューピーハニーの日記Neo

生涯現役、生涯前向き、生涯楽しむ心、生涯自分磨き

愛しのMr.ホンジョー、さようなら

今日、仕事が終わって、傷つけたMr.ホンジョーを点検してもらいにウェーブに行った。
なんと、車体を裏返してみると、カーボンフレームに亀裂が入っていた。
安全面から、廃車にするべきだと。
・・・うそでしょ。


K医師から譲り受けたMr.ホンジョー。
ロードバイクとの初めての出会い。
「まずは乗ってみろ。」と店長に言われ、跨って漕ぎ始めたはいいが、店の前ですっころんで大笑いされたあの日。
お前を引き連れて、初心者練習会に参加した日々。
ついこの前も、自走 DE come on go に付き合ってくれたお前。
そのかわいい恋人を、私の不注意で殺してしまった。
涙が止まらない。


昨日、キャンプから帰ってきた夫に、バイクカーニバルでの落車のことを伝えた。
黙っていようかと思ったけど、山陰労災病院から送られてくる請求書や保険会社から送られてくる書類でばれることだし、第一私の体をみたらわかることだし。
強くしかられた。トライアスロンはもうやめろと。
障害者になったら家族はどうなるのかと。


宮島は落車の後、諦めることに決めていた。
宮島は皆生当選が100%とはいえないこと、トライアスロンの経験値を重ねることと、皆生に向けて上げていくための目的だった。しかし今回の怪我に関わらず、それに向けての練習自体が充実していなければ、エントリーの意味がない。
経済的にも、遠征費を考えたら無理があった。
恥じも外聞もなく言えば、家計は苦しいし、独身時代の貯金も全部家を建てるとき頭金に入れたので、へそくりというものもなく、自分の趣味に回せるお金なんてない。
破れたウェアは縫って使うにしろ、ヘルメットも買わないといけないし、レース前のバイク整備の費用もいるし。
こんなことで、宮島は諦めるしかないと思った。
だけど、落選した人もいる中、辞退すること、いやそれよりも、「一緒に楽しもう。」と言ってくれる仲間のことを考えて悩みに悩んだ。
でもワンシーズンに2つもレースに出ること自体、贅沢なことだった。
主人に頼み込んだ。
「宮島はやめる。だけど、皆生だけは行かせてほしい。夢だから。」
私の性格はよく分かっているので、賛成もしなければ反対もしない。
当然、いい顔はしてない。


だけど、Mr.ホンジョーがいなくなれば、皆生だって諦めるしかない。
全部、私の不覚ゆえに。
途方にくれる私に、店長が手を差し伸べてくれた。
「試乗車を貸すから、皆生にだけは出場しろ。」


店長が神にみえた。


私は、いつもどこかで「燃え上がるような情熱」を感じることを望んでいた。
それが何かはわからなかった。
この歳になり、トライアスロンというスポーツに出会った。
「これだったんだ。」と思えた。


今回のことで、2年前トライアスロンデビューした湯梨浜のアワードパーティーでのことを思い出した。
年配のトライアスリートの方から言われた。
「あなた、せっかく長く続けていける趣味に出会ったんだから、ゆっくり楽しんでやりなさいよ。」
そうだ、自分にモチベーションと体力さえあれば、トライアスロン生涯スポーツとして楽しめるものなんだ。


みんな心配してくれる。
「ハニーさんは無理しすぎ。形から入りすぎ。意地のはり過ぎ。急ぎすぎ。」
そう、普通ショートの経験を重ねてからロングに挑戦するのが妥当だろう。じっくり実力を身に着けて。


だけど、なんか突き動かされてしまうんだ。


絶対完走なんて思い上がったことはもう言わない。
だだ、自分を試しに行きたい。
自分の魂が欲することを、周りに迷惑かけてまでやってるんだ。
気をつけて、謙虚な気持ちで感謝しながら、皆生の地に立つ。
ゴールテープも関門時間も制限時間も関係ない。
「自分のゴールテープは切った。」って
心底思えるまでは食らいついて、行くつもりです。