愛の戦士キューピーハニーの日記Neo

生涯現役、生涯前向き、生涯楽しむ心、生涯自分磨き

稲刈り


今日は夜勤明けの休みで、実家の稲刈りの手伝いに行った。
コンバインは、じいさん(私の親父)が乗るんだけど、米袋を運ぶのと、乾燥機に米を移すのが、高齢の両親にとって重労働なので、手伝いに行っていた。
故障のため、今年コンバインを買い換え、コンテナーに入れるタイプのものになったので、この負担は減った。
ヤンマーのAJ319「Athlete Justy」なんとアスリートだってよ。
じいさん、小林旭ファンなんでメーカーはいつもヤンマー。「燃える男のぉ〜赤いトラクタァ〜♪」・・・知らんわな。
クレーンみたいなのを操作して、コンテナめがけてザァーと籾を入れるだけ。
ハイテクじゃんか。(何年も前からあるけど)
いつでも自らがアスリートであることを忘れないHoneyは、田んぼへの移動はランで行くのであった。(数百メートルだけど)いくらランが遅いとはいえ、農業車よりは速いHoneyなのであった。
稲がぺしゃんこに寝ている場所があり、コンバインの前方で、稲を起こしていく作業をした。これが中腰でつらい。しかしトライアスリートレディーHoneyは、へこたれるわけにはいかなかった。
以前コンバインの運転をして、刃を上に上げたまま進んで、見事に稲穂を残したまま刈り込んだせいで、大目玉を食って、コンバインには乗らせてもらえなかったHoneyであったが、なんと今日、じいさんが「乗ってみるか?」と言った。
ついこの前、じいさんは熱中症で意識がなくなり機械ごと川に落ちるというアクシデントがあった。無傷ですんだのが幸いであった。
私も長女として、農業をするにしてもしないにしても、コンバインの一つくらい乗れないとな。
じいさんの操作を横で見ていて大体は憶えた。
楽勝じゃんか。
と、思ったら、進入の角度とか刃のあげおろし具合とかスピード加減が悪くて、稲穂の刈り残しが出来て、米粒一つも無駄にしてはならない農業の精神を持つ両親から、こっぴどくしかられた。
まあ、練習するさ。



小学校のとき、社会の授業で、農業は第一次産業として紹介された。
私としては、そのときの印象は知的産業でなく低俗な職業と言われているみたいだった。
そうか、農業って割りに合わなくって地位も低いんだ・・・。
昔、実家はイグサ農家でもあり、農繁期には泊り込みの人を雇ったりしていた。重労働で期間労働なのであたりまえだが、破格の給料を払っていたと思う。日中のイグサ刈りを終えて、雇っていた人に休んでもらった後、両親は夜中までイグサの染色をして次の日夜も明けないうちに仕事をしていた。ほとんど寝ていなかったと思う。両親とも1シーズンで10kgやせていた。
ところが業者には安く叩かれ、いつも苦水を飲んでいた。やがて輸入品に食われ、衰退していき、生産をやめた。
私はそんなお人好しの両親がいつも歯がゆかった。
ずいぶん反発したものだ。
農業なんてばかがするもんだ。



今の日本では、機械代だけ高くついて農業は割りに合わない。
自然相手で裏切られることも多々ある。
でも作物を生産する立場の人がいなければ、食物を口にすることは出来ない。
私たちの世代は、便利で、物が豊富で、飢えるということをしたことがない。
これって、生き物としての体験が足りないということだ。
生き物として一人前とはいえないのだ。



今、両親を心から尊敬している。
こんなわがままな娘を育ててくれて、本当にありがとう。
これからも、いろいろ学ばせてもらうね。